2018№7
大阪府人事委員会勧告
月例給は引下げ勧告
公民較差▲0.5% ▲1,914円「所要の調整」にも言及
一時金は4.40月から4.45月へ引上げ
昨年実績を上回り5年連続で成果を上げた民間春闘や、これを反映した人事院勧告、大阪市・堺市の人事委員会勧告が軒並みプラス勧告という好条件のもとで出された10月16日の大阪府人事委員会勧告は、『月例給0.5%(1,914円)引下げ』という耳を疑うものとなりました。
一時金は国同様、0.05月引上げ4.45月とし、引き上げ分は6月期と12月期に均等に配分するとしました。国に準じて2019年度以降は期末・勤勉手当とも6月期と12月期の月数が均等になるよう配分することも勧告しました。
改定時期は、一時金を2018年4月に遡って実施としていますが、月例給は条例改正後とするものの、「所要の調整」に言及しており実質的には2018年4月に遡ってマイナス改定を実施するとしています。
理解できないマイナス勧告
勧告に向けた民間給与実態調査は、人事院及び全国の人事委員会が共同で行います。したがって、全く異なる調査事業所を抽出して行うものではなく、このようなシステムで行われた調査結果で、人事院や大阪市・堺市の人事委員会がプラス勧告を行っていることからすれば、偶然に大阪府だけが「運が悪かった」ということは考えにくい状況です。職員構成(役職段階・学歴・年齢階層等)の違いによって、他の自治体等とは違う数値となることは理解できますが、5年連続で一定以上に賃金が引き上がっている民間企業を横目に、大阪府だけが引下げ勧告となることに理解を示すことはできません。
標準モデルならプラス勧告
2015年度から国の「給与制度の総合的見直し」に連動して、大阪府の給料表は2%程度引下げられています。この見直しは、地域間と世代間の給与配分の見直しに主眼を置いたものでしたが、大阪府では2016年度のマイナス勧告で、給与引上げ原資が溶けてなくなり、地域手当の引上げが困難な状態となっています。この大きな原因は、2016年度から見直された「役職の対応関係」にあります。給与勧告作業は行政職給料表をベースに行われますが、500人以上の民間の給与額と比較をする場合の役職の対応を「1級・主事は主任・係員を係員のみに」「2級・副主査は係長を主任に」格下げしたことにより引上げ幅が圧縮され、更に悪ければマイナスに陥ります。
事実、人事委員会は今年度の勧告を総務省ガイドラインによる役職対応で公民比較した場合には、何と6,889円(約1.8%)のプラス勧告となると説明しました。
給与改定の内容
較差は、給料月額を平均0.53%引下げることで▲1,724円、地域手当などへのはね返り分▲190円で解消するとしています(24歳程度までは引下げなし、25歳~31歳程度までは引下げ率を緩和、その他の階層は再任用職員を含め一律0.6%引下げ)。人事委員会は、副主査・主査・課長補佐など本府のボリュームゾーンに対応する民間給与が下がっていると説明しています。今回のマイナス勧告も役職の対応関係が見直されたことが大きな要因ですが、一方で、この間の度重なる給与制度改革で、職員が本来措置されるべき職階に処遇されていないことも大きな原因であると言えます。なお、昨年来、総務省から「国家公務員給与との均衡」について勧告で触れるよう要請があったことについて、「本給を比較対象としたラスパイレス指数は101.6だが、地域手当補正後の指数では99.6となり国家公務員の水準を下回っている状況にある」ことが明らかにされています。
基本的に尊重すべき勧告とは言え、国・他府県と異なる算出方法を取ることは均衡の原則に反しています。したがって、人事院や他府県の人事委員会による勧告内容との均衡を考慮し、大阪府当局に対しては、給料月額に係る初任層や再任用職員を中心とした引上げと、一時金や働き方改革に係る労働条件の改善を要求します。なお、次年度までに、さらに人事委員会対策を強め、精確な公民較差に基づく給与勧告がなさけるよう取り組みを進めます。
【府労連ニュース2018№8 2018.10.16】(府労連秋季年末闘争)
人勧取扱い、賃金・労働条件改善を求めて
府労連秋季年末闘争スタート
府労連は10月23日に第2回中央委員会を開いて、2018年秋季年末闘争方針を決定します。 10月16日の大阪府人事委員会の勧告は、府労連の期待を裏切るマイナス勧告となりました。府労連は、組合員と家族の生活を守る立場で闘争方針・要求書を決定し取り組みを強化します。10月29日には知事あて要求書を提出して闘争がスタートします。各単組での方針案に対する積極的な論議をお願いします。
※詳細は職場に配布している機関紙「府労連ニュース2018№7」「府労連ニュース2018№8」(2018年10月16日)を参照ください。

